(10)再建金本位崩壊の原因と影響

Posted on | 2016年7月6日水曜日 | No Comments

◯各国の金本位制からの離脱
❶農業諸国
→【農業恐慌の中で金が枯渇し、いち早く金本位制停止】
→輸出減に対応してとられたダンピングも価格低落を促進し、世界農業恐慌をますます深刻化させた

❷ドイツ・イギリス
→【発端はオーストリア(農業諸国?)の金融恐慌】
→資本の引き上げ(資本逃避)を加速
→銀行で相次いで取り付け、金流出と金準備の減少
→金本位制離脱に追い込まれる
→管理通貨制度へ

❸アメリカ
【銀行恐慌を契機】として、ルーズベルト大統領が銀行休業宣言
→金兌換の停止を宣言(銀行破産と金流出の防止を目的)
→ヨーロッパの恐慌による金流出
→アメリカ国内でも金融不安を呼び、大量の銀行預金引き出し
→銀行破産が相次ぎ、金準備も低下
→金本位制停止

◯国際金本位制の崩壊が意味するもの
❶金の自由な国際移動による多角的貿易システムの崩壊、国際金融市場の分断
→多角主義に代わって2国間の双務主義や現物取引へ
→ブロック経済化、国際貿易、国際投資の縮小

❷国内均衡を優先した経済政策が可能となる(国内通貨政策、為替管理政策より)
→フィスカルポリシー・管理通貨制度導入が前提
→ex.イギリスのポンド切り下げ→産業の輸出競争力回復→景気回復、みたいな。

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