△貸借における逆選択の帰結
Posted on | 2016年6月30日木曜日 | No Comments
情報の非対称性ゆえに、貸し手が借り手のグループを判別できず、借り手に応じて適切な金利に変更することができない。ゆえに、平均的な金利に設定するのだが、これは善良な借り手にとっては高すぎるのに対し、悪い借り手にとっては安い金利となる。そこで、悪い借り手が増え過ぎて、貸し手が誰もいなくなる。

△順イールド
右上がりのイールドカーブのこと。純粋期待仮説によれば、順イールドは市場で将来の短期金利が上昇する場合に生じる。流動性プレミアム仮説によれば、将来の短期金利が一定の場合でも順イールドを説明できる!

△配当割引モデルにおける株価決定要因4つ
代表的な債券利回り、株式のリスクプレミアム、予想配当、株価の予想価格!式は、配当/(債券利回り+リスクプレミアム)+予想価格/(1+債券利回り+リスクプレミアム)^n

△ナスダック・ジャパン
ベンチャー企業向けの株式市場とひて、2000年に大阪証券取引所に創設された。後のヘラクレス。2010年にジャスダック証券取引所を吸収合併して、新ジャスダック証券取引所となった。

△信用割当の均衡理論と市場メカニズム
Posted on | 2016年6月27日月曜日 | No Comments
情報の非対称性がある場合、自由な取引が可能であっても、信用割当(=資金の超過需要)は銀行の合理的な行動の結果、生じうる均衡現象であり、この場合、市場の需給は一致しないまま残ってしまう。まず、銀行は貸出金利が上昇すれば期待収益率が上がるが、金利の過度な上昇は貸し倒れリスクの上昇を引き起こすので、ある程度のところで最適点は止まる。そして、完全競争市場(利潤ゼロ)を前提とすれば期待収益率と預金金利は同じになるが、預金金利の変動はそのまま銀行の資金調達額の変動につながる。こうして、貸出金利と資金調達量(資金供給量)が連動するが、最初に見たとおり最適な貸出金利はある程度を境に減っていく。よって、資金供給量も需要曲線と交差する最適なポイントではなく、期待収益率が最適となるポイントで止まるので、超過需要が残ることになる。

○保険における情報の非対称性と対策
自動車保険の例。事故を起こしやすいドライバーが保険に加入しがち(逆選択)であることや、保険に加入したドライバーが運転が雑になりがち(モラルハザード)である。この対策として、保険会社は様々な保険商品を作って顧客自身に適切な商品を選んでもらう(自己選択)や、一定限度までは補償しないことなどが挙げられる。

△メインバンク制と日本的経営の関係
経営者を規律づける方法として、本来は株主(株式市場)が存在するが、これでは短期的な経営になりがちである。市場原理の代わりにメインバンクが経営者を規律づけることによって、株式持ち合いによって資本市場からの規律を回避し、長期的な視野での経営が可能となり、終身雇用も維持されることになった。

(出ない)2001年の財政投融資の抜本的改革
郵貯や年金といった公的な資産の運用だったものが、市場原理に基づき必要な額を調達した資金による投資・融資活動へと変わった。具体的には、財投機関債の発行による資金調達や、旧厚生省、旧郵政省による全額自主運用など。

△公的金融機関
国(政府)が経済発展や国際協力、産業の育成、国民生活の安定などといった「一定の政策」を実現することを目的とした機関であり、現在、政策金融機関(日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行、商工組合中央金庫)、特殊法人(沖縄振興開発金融公庫)、独立行政法人(住宅金融支援機構、国際協力機構、福祉医療機構、奄美群島振興開発基金)など!

△金融を条件付請求権(IOU)の売買取引と呼ぶ理由
将来の不確実性、異状態間の資源配分機能。リスク配分機能の強調。【借用証書を持つということは、将来の不確実性に起因するリスクの配分を決める契約という側面がある。】つまり貸し倒れるリスク(信用リスク)を負担することになるし、証券の市場価格の変化(市場リスク)を負担することにもなる。さらに、自らの将来の不確実性(事故・病気・火災など)から生じる損害やリスク(保険リスク)に対処するために、証書の売買に参加する場合もある!

○ブローキング(委託売買)業務
Posted on | 2016年6月20日月曜日 | No Comments
証券会社の役割の一つ。一般顧客からの売買委託を受けて売買を取り次いだり媒介すること。

○社債と株式のリターンチャート
企業の収益が増えるに従って、まず社債のリターンが徐々に増えていき、借りた分全部になったら一定値に収まる。社債リターンが定額になったら、今度は株式のリターンが徐々に増えていく。株式のリターンは定額にならず、企業の収益が増えるに従ってずっと増えていく。元利合計まで届かずに倒産した場合は、収益を全額債権者に渡し、株主へは一円も渡さない。逆に、元利合計を超えて儲かった場合は、全収益から確定利子を除いた分全てを株主に渡す。

(出ない)2つのコクサイ
金融自由化の原因。国債(オイルショック→国債発行→流通市場の発生→債券の自由金利の発生→固定金利であった銀行からの資金引き上げ→銀行などが生き残りのために自由金利の金融商品を販売)と国際(日米円ドル委員会報告書→改正外為法→実需以外の円ドル交換、例えば投機などが可能になる)

(4)後発国の貿易政策転換の背景
Posted on | 2016年6月9日木曜日 | No Comments

(4)アメリカの貿易政策
Posted on | 2016年6月8日水曜日 | No Comments
北部(保護貿易政策)vs南部(自由貿易政策。綿花などの農産物輸出のため)で南北戦争。北部が勝利したために国としては保護貿易政策に傾く。

(4)ドイツの貿易政策
産業資本家(保護貿易派)vs地主・農場経営者(自由貿易派)→(第5回より)保護関税→カルテルを促進→カルテル関税を利用したダンピング輸出→アメリカとともに、イギリスの世界貿易上に占める地位を脅かしはじめる

(4)イギリスの貿易政策
産業革命→原料を輸入して工業製品を輸出、農産物は輸入→産業資本家(自由貿易派)vs地主層(保護貿易派)→自由貿易運動の展開→(第5回より)製造業を発展させてきたドイツ・アメリカに対しては貿易赤字だが、アジア・アフリカ・中南米との貿易では貿易黒字。→イギリスはWWIに至るまで自由貿易の最後の砦として残る

(4)プロイセン改革
ドイツが行った上からの改革。市民革命なしに革命後の社会を実現。❶農民解放(十月勅令による農奴制の廃止、調整令による農民所有地の承認、グーツヘルシャフトからの農民解放)、❷営業の自由(営業の独占が廃止)

(6)パクス・ブリタニカの生成と崩壊
◯パクス・ブリタニカについて

(5,6)WWⅠ前のドイツ・アメリアの地位向上の背景
独占形成に伴う工業製品の国際競争力の強化など。特徴として、❶先進国の技術を模倣できる。❷先進国とのキャッチアップの中で独自の制度が発展(株式会社制度、銀行制度、互換性部品を利用した大量生産方式)。また、イギリスよりも有利な条件として、(a)インフラ建設など国家の役割が大きかったこと、(b)外国の資金の利用(不足する資金を先進国から調達)

(5,6)WWⅠ前のイギリスの地位低下の背景
独占形成を基礎としたドイツ・アメリカの工業化の進展により、イギリスの国際競争力の低下、シェアの縮小。イギリスの国際貿易の主戦場はヨーロッパからアジア中南米といったより後進の地域へ。

(5)19c末の資本主義の変容6つ

GMの組織改革(発想)6つ
Posted on | 2016年6月7日火曜日 | No Comments
❶総合本社と事業部制(諮問スタッフ部門付き

GM社と中堅諸企業との違い
中堅企業は車種を限定していた。

△コールレートの上限下限の決まり方
Posted on | 2016年6月6日月曜日 | No Comments
上限は、基準割引率及び基準貸付率(日銀が民間の金融機関に直接貸し出す時の金利)によって決まり、下限は、補完当座預金制度の利子率によって決まる。

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- △貸借における逆選択の帰結
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- ○利回り計算式のクーポンの単位
- △順イールド
- △配当割引モデルにおける株価決定要因4つ
- △PERの逆数
- △市場型取引市場
- △相対型取引市場
- ○インターバンク市場
- ○短期金融市場を2つに分けると
- ○最も古い短期金融市場
- ○最も新しい短期金融市場
- △為替レートのアセットアプローチ
- △為替レートのフローアプローチ
- △ナスダック・ジャパン
- ○マザーズ
- △グリーン・シート
- △金融ビッグバンの株式市場改革3つ
- △信用割当の均衡理論と市場メカニズム
- ○保険における情報の非対称性と対策
- △メインバンク制と日本的経営の関係
- ○銀行がリスクを取れる2つの理由
- △アンバンドリング・リバンドリング
- (出ない)2001年の財政投融資の抜本的改革
- △預金取扱機関を3つに分けると
- △金融仲介機関を2つに分けると
- △民間金融機関を2つに分けると
- △公的金融機関
- △海外部門の資金不足は、日本の経常収支にどう対応する?
- △金融を条件付請求権(IOU)の売買取引と呼ぶ理由
- △金融を異時点間取引と呼ぶ理由
- △金融取引の4類型
- △日銀が作成する資金過不足統計
- △1経済部門の金融面の活動を示す
- △1経済部門の実物面の活動を示す
- △貨幣需要関数
- △機能から金融システムを考える立場
- △金融の補完的機能4つ
- △金融の基本的機能3つ
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- ○社債と株式のリターンチャート
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- (4)後発国の貿易政策転換の背景
- (4)19cの貿易政策の特徴3つ
- (4)アメリカの貿易政策
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- (4)グーツヘルシャフト
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- (6)パクス・ブリタニカの生成と崩壊
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- (5,6)WWⅠ前のイギリスの地位低下の背景
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- (4)ドイツの資本主義化のプロセス
- GMの組織改革(発想)6つ
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